生後4ヶ月を迎えた子犬との生活は、毎日が驚きの連続ですよね。この時期はパピー期の終わりと、大人への階段を上り始める思春期が重なる、とっても大切なフェーズなんです。
体の成長スピードが速くて驚くこともあれば、急にご飯の量を食べなくなったり、今までできていたトイレを失敗したりといった悩みを抱える飼い主さんも多いのではないでしょうか。
実は、犬の4ヶ月齢は心身ともに大きな転換点なんです。体重の推移が気になったり、甘噛みが激しくなったりするのは、すべて成長の証。散歩のデビューを控えてワクワクする反面、急に言うことを聞かない反抗期のような態度に戸惑うこともあるかもしれません。
この記事では、そんな生後4ヶ月の犬に関する食事管理やしつけのコツを、筆者の視点から分かりやすくお伝えしていきますね。

この記事で分かること
①4ヶ月の犬に必要なエネルギー量と給餌回数の目安
②換歯期の甘噛みの理由と歯のムズムズの解消法
③社会化期を逃さない抱っこ散歩の重要性と進め方
④反抗期の向き合い方とトイレの再トレーニング術
生後4ヶ月の犬に見られる身体的変化と食事管理
生後4ヶ月は、骨格が急速に成長し、体型が子犬らしい丸みからシュッとした成犬に近い形へ変わっていく時期です。
見た目の変化だけでなく、体の中の代謝も大きく変わるため、適切な栄養管理が将来の健康を左右すると言っても過言ではありません。ここでは、食事の量や体の変化について、筆者が学んだ知識をベースに詳しく深掘りしていきましょう。

このセクションの内容
✅適切なご飯の量と低血糖を防ぐ給餌回数
✅犬種別の理想的な体重推移と骨格の発達
✅換歯期に伴う甘噛みや噛む欲求への対策
✅ワクチン接種後の散歩と運動制限のルール
適切なご飯の量と低血糖を防ぐ給餌回数
生後4ヶ月のワンちゃんは、依然として成犬の数倍ものエネルギーを必要としています。
しかし、これまでの「爆発的な成長期」からは少し落ち着きを見せ始める、非常に繊細なタイミングでもあります。具体的には、安静時エネルギー要求量(RER)にかける成長係数が、これまでの「3.0」から「2.5」へと少しずつシフトしていくのがこの時期の大きな特徴です。
エネルギー計算の目安
ワンちゃんの1日に必要なカロリー(DER)を知るためには、まず安静時エネルギー要求量(RER)を算出します。数式で表すと以下のようになります。
※RER(安静時エネルギー)の計算手順
①体重(kg)を3回掛け算する
②電卓のルート(√)ボタンを2回押す
③その数値に70を掛ける
例えば5kgの子なら:5×5×5=125 → √ → √ = 3.34 → ×70 = 約234kcal となります
この算出された数値に、生後4ヶ月頃であれば「2.5」という係数を掛けることで、目標摂取カロリーが導き出されます。
筆者の感覚では、この係数の変化は「ただ食べる量を減らす」のではなく、「より効率的に体を作る準備に入った」というサインかなと感じています。

消化器への配慮と回数
また、生後4ヶ月頃の子犬は、まだ肝臓でのグリコーゲン(糖分)蓄積能力が低いため、長時間の絶食による「低血糖症」には細心の注意が必要です。一度に大量のフードを摂取しても消化しきれず、下痢や嘔吐の原因になることも多いですね。
給餌のポイント
- 給餌回数は1日3〜4回に分けて、血糖値を一定に保つ
- フードをふやかすのを卒業し、10〜14日間かけて徐々にドライへ移行する
- 便の状態を観察し、ティッシュで掴んでも形が崩れない硬さを維持する
もしお仕事などで回数を確保するのが難しい場合は、自動給餌器や知育玩具を活用して、空腹の時間を長くしすぎない工夫をしてみてくださいね。ただし、これらはあくまで一般的な目安ですので、個体差に合わせて調整し、不安な場合は動物病院で相談するのが一番安心です。
犬種別の理想的な体重推移と骨格の発達
この時期のワンちゃんを眺めていると、なんだか手足だけが不釣り合いに長く見えたり、体全体がスラッとしたりしていることに気づきませんか?これは成長過程で見られる独特の体型変化で、一部では「ヤギ期」なんて可愛らしい呼び方をされることもあります。
特にポメラニアンなどの特定の犬種では、毛が一時的にスカスカになることもありますが、これも成犬の被毛へ生え変わる準備なので安心してくださいね。
| 犬種サイズ | 生後3ヶ月の目安 | 生後4ヶ月の目安 | 成犬時の予測 |
|---|---|---|---|
| 小型犬(パピヨン等) | 2.0〜2.5kg | 2.5〜3.0kg | 3.0〜5.0kg |
| 中型犬(柴犬等) | 3.0kg前後 | 5.0kg前後 | 10.0〜12.0kg |
| 大型犬(レトリバー等) | 10.0〜11.0kg | 13.0〜15.0kg | 25.0kg以上 |
この時期に特に注意したいのが、骨の両端にある「成長板」と呼ばれる軟骨組織です。ここは非常に柔らかく、過度な体重増加や激しい負荷にとても弱いんです。「たくさん食べさせて大きくしたい」という気持ちも分かりますが、太らせすぎは関節疾患(パテラや股関節形成不全など)のリスクを高めてしまいます。
筆者がおすすめするのは、体重計の数字だけでなく、愛犬の体を実際に触って確認する「ボディコンディションスコア(BCS)」を意識することです。

肋骨が薄い脂肪に覆われていて、触れば肋骨の感触がわかる程度がベストですよ!

大型犬ほど成長スピードが速く、管理がシビアになるので、定期的に病院で測定してもらうと良いですね。
(参照元:環境省 ボディコンディションスコア(BCS) について)
換歯期に伴う甘噛みや噛む欲求への対策

生後4ヶ月頃から、多くの飼い主さんを悩ませるのが「激しい甘噛み」です。実はこれ、わがままや性格の問題だけではないんです。
この時期は乳歯が抜けて永久歯が生えてくる「換歯期」のピーク。

歯ぐきがムズムズしたり、生理的な炎症で熱を持ったりするため、どうしても何かを噛んで不快感を解消したくなるんだよ!
咀嚼欲求への正しい向き合い方
「噛んじゃダメ!」と叱るだけでは、ワンちゃんの生理的な欲求を抑え込むことになり、ストレスが溜まってしまいます。大切なのは、「噛んでいいもの」を明確に提示してあげることです。
筆者の経験では、この時期に適切な噛むおもちゃを与えないと、家具の角や飼い主さんの手が格好の標的になってしまうかなと思います。

↓↓画像は家具のカドを愛犬Pelに齧られた跡。懇意にしているトレーナーさんに相談したら、正露丸を塗るといいよとアドバイスを受ける。さすがに噛まなくなったけど、今度はコタツの柱を嚙んでいた!(笑)

噛む欲求を解消するアイテム選び
- 天然ゴム製のコングなど、適度な弾力があるもの
- ロープ状のおもちゃ(飲み込みに注意しながら)
- 冷やしたタオル(歯ぐきの熱を冷ます効果も!)
また、この時期にチェックしておきたいのが「乳歯遺残」です。乳歯が抜けずに残ったまま永久歯が生えてくると、将来的な歯並びの悪さや歯周病の原因になります。
もし「二重に歯が生えている?」と感じたら、早めに獣医さんに相談してみてください。また、噛む力が強くなる時期なので、飲み込めるサイズのおもちゃは避けるといった安全管理も徹底したいですね。
ワクチン接種後の散歩と運動制限のルール

生後4ヶ月前後は、いよいよ3回目の混合ワクチンが完了するタイミングですね。
ワクチン接種から一定期間が過ぎ、抗体が安定すれば待望のお散歩デビューとなりますが、ここでも「運動の質」にはこだわりたいところです。先ほど触れたように、子犬の骨はまだ未完成で非常に柔らかいため、過度な負荷は一生ものの怪我に繋がりかねません。
やってしまいがちなNG運動
特に注意したいのが、滑りやすい室内での動きです。フローリングで急旋回したり、ソファからジャンプしたりする動作は、膝や股関節に大きな負担をかけます。
筆者としては、外での運動よりもまず、家の中の床材を見直す(マットを敷くなど)ことが重要かなと考えています。
成長期の運動制限リスト
- 階段の上り下りや高所からの飛び降りは避ける
- ドッグランでの激しい走り込みは短時間にする(1回20分程度が目安)
- アスファルトの熱や硬さに配慮し、最初は芝生や土の上を歩かせる
お散歩は「距離」を歩くことよりも、外の空気を吸い、多様な匂いを嗅ぐといった「質的な刺激」を大切にしてください。

また、狂犬病予防法に基づき、生後90日を経過した犬には登録と予防注射が義務付けられていますので、混合ワクチンとのスケジュールを獣医師さんとよく確認しておきましょう。
(出典:厚生労働省「犬の登録と狂犬病予防注射」)
犬の4ヶ月齢から始まる反抗期としつけのコツ
身体の成長に続いてやってくるのが、心の変化です。昨日まであんなに素直だったのに、今日は呼んでも知らんぷり……。そんな「反抗期」の兆しに戸隔う飼い主さんは少なくありません。
しかし、これは愛犬が「自立」という大きなステップを踏み出した証拠でもあるんです。この時期特有の心理状態を理解して、上手に対処していきましょう。
このセクションの内容
✅社会化期を逃さない抱っこ散歩と環境適応
✅言うことを聞かない反抗期のしつけと対処法
✅トイレの失敗が増えた時の再トレーニング
✅4ヶ月の犬:まとめ
社会化期を逃さない抱っこ散歩と環境適応

行動学において、生後3週から16週(約4ヶ月)までの期間は「社会化期」と呼ばれ、一生のうちで最も脳が柔軟で、新しい刺激をスムーズに受け入れられるゴールデンタイムです。
生後4ヶ月はこの期間の最終段階。ここでどれだけ多くの「ポジティブな経験」を積ませるかが、将来の性格を決めると言っても過言ではありません。
抱っこ散歩の重要性
3回目のワクチンが終わるまで一歩も外に出さないという考え方もありますが、それでは社会化のチャンスを逃してしまうリスクがあります。そこで有効なのが、地面に足をつけない「抱っこ散歩」や「ペットカートでの外出」です。

この方法こそが感染症対策と社会化を両立させる最善策かなと思っています!
社会化で経験させておきたい刺激
- バイク、自転車、大型トラックの音や見た目
- 子供、高齢者、帽子や制服を着用した人
- 工事の音、インターホンの音、掃除機の音
- 異なる地面の感触(ベランダや庭などで少しずつ)
大切なのは、刺激を与えっぱなしにするのではなく、おやつを与えながら「外の世界は楽しい場所なんだ」という記憶と結びつけることです。もし愛犬が怖がっている様子を見せたら、すぐにその場を離れて無理をさせないこと。
この時期の「怖い!」という強烈な記憶は、後から払拭するのが大変になるため、常にポジティブな印象で終わらせるよう意識してみてくださいね。
言うことを聞かない反抗期のしつけと対処法

生後4ヶ月を過ぎる頃、それまで完璧だった「おすわり」や「まて」を急に無視するようになることがあります。これは、性ホルモンの分泌が始まり、脳の感情を司る部分(扁桃体)が活性化する一方で、理性を司る部分がまだ追いついていないことが原因だと言われています。

人間で言うところの「中二病」のような状態だね!
感情的にならないための戦略
愛犬に無視されるとついイラッとしてしまいますが、ここで叱り飛ばしたり力でねじ伏せたりするのは逆効果です。
筆者の考えでは、反抗期こそ「飼い主さんの一貫性」が試される時期かなと思います。指示を聞かない時は、しつこく命令を繰り返すのではなく、一旦トレーニングを打ち切って時間を置くのも一つの手です。
反抗期を乗り切るしつけのコツ
- 基本のコマンド(おすわり等)の難易度を下げて、必ず成功させて終わる
- 要求吠えやいたずらには、徹底して「無視(1分程度の短い退席)」で対応する
- できた時は、パピー期よりもさらに高いトーンで大げさに褒める
- 家族全員でルールの統一を徹底する

反抗的な態度は飼い主さんを嫌いになったわけではなく、自立心が芽生えて「これってやる必要ある?」と考えている証拠ですよ!
暴力や強い罰は恐怖心を与え、将来的な攻撃行動に繋がるリスクがあるため、あくまで「指示に従うほうが得である」と思わせるポジティブトレーニングを継続しましょう。
トイレの失敗が増えた時の再トレーニング

生後4ヶ月になると、膀胱が大きくなり排泄の我慢ができるようになる一方で、なぜかトイレの失敗が増えることがあります。これにはいくつか理由がありますが、大きな要因の一つは「行動範囲の拡大」です。家の中を自由に歩けるようになると、トイレの場所まで戻るのが間に合わなかったり、場所を混同したりしてしまうんですね。
足裏の感覚をリセットする
犬は場所を視覚的な景色よりも「足裏の触覚」や「匂い」で覚える習性があります。
トイレシーツに似た感触のカーペットやマットは、彼らにとっては「第2のトイレ」に見えてしまうことも。

筆者の家でも、マットを敷いた途端に失敗が増えた経験がありますが、思い切って撤去するのが一番の近道でしたね!
トイレ再学習のポイント
- 失敗した場所はアンモニア臭を分解する専用クリーナーで徹底消臭する
- 失敗しても絶対に叱らない(隠れて排泄するようになるリスクを防ぐ)
- 寝起き、食後、遊んだ後など、排泄しやすいタイミングでサークルへ誘導する
- 成功率が下がるようなら、一時的に居住スペースを狭めて管理を強める
<<もしマーキングのような行動が見られ始めたら、それは性成熟のサインかもしれません。>>
失敗を繰り返すとそれが習慣化してしまうので、まずは「失敗させない環境づくり」を最優先にし、成功体験を積み重ねて自信をつけさせてあげましょう。根気が必要ですが、この時期を乗り越えれば確実に安定してきますよ。
4ヶ月の犬:まとめ
生後4ヶ月という激動の時期について詳しく見てきましたが、いかがでしたでしょうか。

この4ヶ月齢は、体格が立派になり、自我が芽生え、子犬から大人の階段を登り始める本当にエネルギッシュなフェーズです。食事の管理や換歯期のケア、社会化、そして反抗期への対応など、やるべきことが多くて目が回りそうになるかもしれませんね。

しかし、筆者が一番大切だと思うのは「完璧を求めすぎないこと」ですね。
犬の成長は一直線ではなく、三歩進んで二歩下がるようなもの。昨日できたことが今日できないのは、愛犬の脳が複雑に発達している証拠なんです。
感情的に対立するのではなく、一貫したルールと深い愛情を持って接することで、愛犬との絆はより強固なものになっていきます。
日々の体重推移やご飯の様子、そして心の成長を優しく見守ってあげてください。この時期に築いた信頼関係は、これからの10年、15年続く素晴らしいパートナーシップの土台となります。

もし自分たちだけで解決するのが難しいと感じたら、プロのドッグトレーナーさんや動物病院の先生に相談するのも一つの知恵です。
※この記事の内容は一般的な目安を提示するものです。正確な診断や愛犬に合わせたアドバイスについては、必ずかかりつけの動物病院や専門家に相談するようにしてくださいね。
